世界経済にようやく景気底入れの兆しが見え始め、米欧諸国は金融危機の再発防止に向けた金融規制の強化に力点を移しつつある。「政府は極力、市場に介入すべきでない」とする市場万能主義からの転換だ。
▽高額報酬
「危機の発端が金融業界だったことは誰も忘れていない」。フランスのサルコジ大統領は8月25日、大手銀行トップと会談し、トレーダーらのボーナスを抑制するよう要請。最大手のBNPパリバはボーナスの半減を受け入れた。
同大統領はさらに、銀行の経営者やトレーダーの報酬に対する国際的な規制導入を目指す。短期的なもうけを狙ってリスクの高い取引に走るのを防ぐため、報酬に上限を設け、中長期的な利益に見合う水準に抑える必要があるとの判断からだ。
まずドイツのメルケル首相の同意を得た上で、金融街シティーを抱え規制に消極論もある英国のブラウン首相を説得。ロンドンで9月4~5日に開いた20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議では銀行の報酬制限が中心議題となり、国際基準作成で合意した。
▽自己資本規制
「われわれは今すぐに行動を起こすことが必要だ」。報酬問題で欧州に機先を制された米国のガイトナー財務長官はG20会議後の記者会見で、銀行の自己資本規制を米国並みに強化するよう各国に強い調子で迫った。
長官は会議で「より厳格な基準について詳細で早期の合意が不可欠」と畳み掛け、慎重姿勢の欧州勢と激突。「各国の利害と思惑が鋭く対立し、予想外に白熱」(日本政府筋)し、フランスのラガルド経済・産業・雇用相は記者団に「とても激しい議論だった」と振り返った。
直後の6日にスイスで開かれた国際決済銀行(BIS)のバーゼル銀行監督委員会。主要国・地域の中央銀行と金融監督当局は、銀行の自己資本を原則として普通株式と内部留保で増強することで合意した。
▽覇権争い
ただ米国内では業界だけでなく、議会や政府の一部からも自由な企業活動の足かせとなる金融規制強化に反対意見が出ている。「景気回復で危機感が薄れ、改革の勢いが鈍っている」(米シンクタンク)のは否めず、オバマ大統領の足元は盤石といえない。
24~25日に米ピッツバーグで開く第3回金融サミットで議長を務めるオバマ氏は声明で「(G20首脳は)金融危機の再発防止に向けたルールを整備し、持続可能な成長のため協調して取り組む責任がある」と呼び掛け、国際合意をてこに突破を目指す構え。21世紀の国際金融の覇権をめぐり、綱引きが激化している。(ワシントン共同)
現在、11月の底の時点のほぼ70%+で市場は回復している。そこで虫の息だった金融業者たちが、益々息巻いているという。実業をしている私の立場から見ると、いまだ景気は回復しているとは言えない最中、また全世界を金融の賭場にしようとする人間たちのモラルは糾弾されるべきであると思う。
市場万能主義でいくのか、法的な規制で行くのか。わたしたちは民主主義を選択したが、ほぼ資本主義と混同される。その自由主義が、金融中心主義ではないといいながらも、金の蠢きに翻弄されるのがグローバニズムである。社会主義も破綻したが、行き過ぎた資本主義(金融自由主義としての)は、それも問題である。
静岡の日系人親子が生活保護か、それとも強制帰国かで翻弄されている。これもその綻びの微細な表れなのである。そこで日本人(血を受け継ぐもの)たちが、利益を言い争うのは醜いと思う。それよりも巨視的に思考していく行動を、日本人は世界2位の経済大国として実行するべきだろう。
自由主義=金融主義の岐路を見極め、現実的な判断が求められる。民社党のイメージする「友愛」が、現実を失ったアナクロニズムに陥らないことを切に願う。

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